作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

クリシュナムルティの日記 (J・クリシュナムルティ、宮内勝典訳、めるくまーる社)

前項で触れたクリシュナムルティは、邦訳されているほぼ全作品を読んでおり、中でも名著『クリシュナムルティの神秘体験』は8回も読みました。しかし、同書は今では入手が難しいので、こちらの本を選んだ次第です。『神秘体験』のほうは原題が、Krishnamurti's Notebook で、この『日記』は原題が Krishnamurti's Journal とよく似ています。『日記』は邦訳本で『神秘体験』の半分の厚さなので、クリシュナムルティを知るためには格好の書物と言えるでしょう。
珠玉のような自然描写に混じって、さりげなくすごい言葉が散りばめられています。たとえば、「魂とか、いわゆる〈私〉とか、アートマン(真我)とかは、時間すなわち思考の産物である」 (p27)といったような・・・。
訳者の宮内さんは、私が雑誌を編集していたときに2年間にわたって連載をお願いした人であり、余計にこの本に愛着を感じます。いつ、どのページを読んでも、心が洗われる一冊です。