作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

学校英語をネイティブの英語に変換する (岩城貴宏・Mark Alder・難波京子・クリスティーナ・クオ、ベレ出版)

「遊ぶ、意見を否定する、上司に叱られる、自己主張する」など、241の表現を、"学校英語"的に英訳したものと、ネイティブ発想で英訳したものを対比し、さらに自然な会話例で使い方を示した好著です。長年染み付いた「日本語頭」をシャッフルするのにきわめて有効です。
著者は、"学校英語"訳を次の5種類に分類しています。 ①自然な英語、②Japanese English、③formal、④ちょっと不自然な英語、⑤非常におかしな英語。これらがランダムに出てくるわけですが、読み手としてはランダムに読むよりも系統だって読むほうが、頭が混乱しなくてすみます。私の調査では、①は105項、②は64項、③は16項、④は24項、⑤は32項ありました。読む順としては、⑤から順に読むと効果的です。つまり、「非常におかしな英語とネイティブ英語」を見比べながら読み進むわけです。⑤は次の32項で出現します。→ 4, 5, 10, 13, 19, 24, 25, 36, 38, 48, 51, 52, 61, 73, 134, 143, 140, 145, 155, 162, 174, 175, 177, 204, 209, 210, 216, 224, 229, 231, 235, 238 。
たとえば、#5の「意見を否定する」はdeny one's opinionとdesagree with one's opinionが対比され、解説の中で、「denyは普通誰かに非難、告発、告訴されたような場合それを否定するのに使い、ややフォーマルな響きがあります」と説明されています。
英語学習上、役に立つ情報の満載された本として、おすすめです。合わせて、本は必ずしも書かれた順番で読む必要はない、と私は言いたかったのです。
【追記】この本の241個の「会話例」は、とてもよくできています。本を読む前に、CDで会話の内容が聞き取れるか試すことをお勧めします。格好のリスニング教材になっています。