作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

家の中は警告だらけ

■無謀運転で24億円の勝訴!
 アメリカは訴訟社会であるとよく言われますが、最近こんな事例を目にしました。
 ある青年が泥酔状態で日本製のオートバイに乗り、時速90キロで左折しようとして、スタンドが地面に接触し、転倒して大怪我を負いました。
 日本のメーカーは、運転者が泥酔状態で無謀な運転をしたことが事故の主な原因だと主張しましたが、アメリカ人の弁護士はこう反論しました。オートバイのスタンドは接地した際、自動的に引っ込む機能を有していなければならず、この事故は明らかにメーカー側に責任があると。
 驚くべきことに、裁判での評決は日本メーカーの一方的な敗訴となり、当時のレートで実に24億円もの賠償を命ぜられた、というのです。おそらく成功報酬の4割を要求した弁護士は、この強弁によって8億円の大金を手にした計算になります。

■窓は子供を救わない!
 こんな話を読みながら、私は日米の裁判制度の違いに思いをはせつつ、ふと窓辺に目をやりました。すると、そこに英語で書かれた小さなラベルが目に入ったのです。
 私の家は、北米仕様の輸入住宅のため、窓のサッシもアメリカ製。そこに、こんな警告が貼られていました。

 WARNING! Screen will not stop child from falling out window. Keep child away from open window .(警告。この網は子供の転落を防止できません。子供を開いた窓に近寄らせないでください)

 私は想像をたくましくしました。
 おそらくアメリカの家庭には、訴訟を恐れるメーカーが作った、この手の警告文が至る所に貼られているのだろう、と。子供たちは、窓に近づくことも、冷蔵庫を開けることも、シャワーをひねることも許されないのではないでしょうか。

■家の中は警告だらけ
 そんな思いから、アメリカにいる友人に、家の中の奇想天外な警告文を探してもらいました。いくつか、笑える例をご紹介しましょう。

・ドライヤーの警告
 Do not use in Shower.  (シャワー中に使わないでください)

・ライターの警告
 Keep away from your face.  (顔から離してお使いください)

・コンドームの警告
 Never use condom more than once.  (1回以上使用しないでください)

 アメリカが訴訟社会であることに端を発し、奇想天外な警告文が、それはそれで英語の勉強になるぞ、というお話でした。
 鉛筆の先で耳かきをするのはやめましょう。
 クレンザーで歯磨きをするのはやめましょう。
 ロウソクの両端に火をつけるのはやめましょう。