作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

オバマ的英単語(19)核廃絶演説から


■■■shake■■■  shakeは「グラグラ揺れて倒壊する」イメージ

平和的な抗議で帝国の基礎を揺るがした。
Peaceful protest could shake the foundations of an empire.

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揺らいだ帝国、揺らがなかった信念

 この演説の20年前(ベルリンの壁崩壊の8日後)に、ここプラハを舞台に起きたビロード革命が教えてくれたこととして、オバマはまず「平和的な抗議」を挙げた。ビロード革命は高校生・大学生がきっかけをつくり、その後の展開でも大きな役割を果たしたが、彼らは警察機関や特殊部隊に攻撃されてもほとんど反撃しなかった。結果的にそれが多数の市民の共感を呼ぶことになったのである。
 shakeは「上下左右に揺らす」意だが、比喩的に人や信念を「動揺させる、揺るがす」の意味で使われる。shake the foundations という表現は、堅固な建物の基礎部分がグラグラ揺れてひびが入り、建物全体が倒壊するようなイメージを伝える。公安部は市を封鎖し、特殊部隊がデモ隊を包囲したが、
 Nothing couldn't shake their conviction.
 (何ものも彼らの信念を揺るがすことはできなかった)
のである。
 

■■■focus on■■■  focus onは「問題に集中して取り組む」

これらの問題を解決するには、われわれに共通する利害に焦点を当てる必要があります。All of these challenge demand that we focus on our common interests.

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解決には協力が不可欠だ

 focus onは比喩的な表現で、カメラのピントを合わせるように、「問題に集中して取り組む」こと。ドクター・ヴァンスの「パワー英単語」ではLevel 3に入っている。何に焦点を合わせるのかがはっきりし、問題がクリアに見えてくると同時に、余計なものは除外して考えることをイメージさせる。
 ここで言う「これらの問題」とは、世界的な経済危機、気候変動、従来からある根深い対立、新たな脅威、悲劇を生む強力な兵器の拡散などである。
 「それはアメリカの問題であると同時に、世界的な問題でもある。これを協力して解決することが共通の利益になる」ことをオバマは強調する。
 その時々の意見の食い違いや立場の相違に気をとられることなく、共通の利益に集中しなければ、山積する難題は解決できないと言うのである。