作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

オバマ的英単語(2)民主党大会基調演説から


■■■America■■■ Americaと呼ばれて聴衆は一つになった


寛容な国アメリカでは、名前が成功をじゃますることなどないと信じて。
Believing that in a tolerant America, your name is no barrier to success.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

繰り返しが生んだ効果

 オバマの両親は、彼にバラクというアフリカ系の名前を付けた。この風変わりな名前が、その人生でマイナスになることはないと信じていたからだ。「寛容なアメリカ」とは、出自の違いに対して寛大な国、という意味である。
 オバマは、この演説で、実に21回もAmericaという言葉を使っている。最後には、
 America, tonight, if you feel the same energy that I do ...
 (アメリカよ、今夜、私と同じ熱いエネルギーを感じるなら...)
と、まるで「アメリカ」という生きた何者かに呼びかけているようですらある。
 さまざまな人種や思想や立場の違いはあっても、「アメリカ」という名のもとに一つであることを思い出し、力を合わせようというのが、この演説を貫くオバマのメッセージだった。演説を聞いて帰途についた人々の頭には、まだ"America"という言葉がこだましていたのではなかろうか。


■■■equal■■■ equal「平等」には比較級がない!

「われわれは次のことを自明の真実とする。すなわち、すべての人間は生まれながらに平等である」
"We hold these truths to be self-evident, that all men are created equal."

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アメリカの偉大さはどこにあるか

 ご存じ、アメリカ独立宣言の引用である。続きは、
 that they are endowed by their Creator with certain inalienable rights, that among these are life, liberty and the pursuit of happiness.
(すべての人間は神より、侵されることのない権利を与えられている。そこには生命、自由、そして幸福の追求が含まれている)
 オバマは、アメリカの偉大さは、高層ビルや軍事力や経済力にあるのではなく、これら平等や自由を求める姿勢がベースになっていると言うのである。
 equalには、「公正な」の意味もあるが、「平等な」として使われるかぎり比較級がない。つまりそれ以上も以下もない。少しでも欠けていたら「平等」とは言えないのである。