作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

英語受動態の10レベル(第4回 7・8レベル)

■〈不可抗力レベル7〉の受動表現

典型例:His face was covered with blood.
意味:彼の顔は血でおおわれていた。
   →彼の顔は血だらけだった。

 coverは「おおう」という他動詞である。be covered with ~で「~におおわれる」という意味になる。同様に、「~でいっぱいだ」「つまっている」なども、受け身で表現する。類例として、本人にはどうしようもない体の状態の表し方を集めてみた。自分の体なのに思うに任せないという経験は誰にもあるものだ。「付加効力」のレベルが次第に上がっていく。

【類例】
(1) Her eyes are filled with tears.
  (彼女の目は涙でいっぱいだ)
(2) My nose is stopped [stuffed] up.
  (鼻がつまった)
(3) My father was drunk then.
  (父はその時酔っぱらっていた)
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(4) I am dazzled by the headlights.
  (ヘッドライトがまぶしい)
(5) His face was twisted with pain.
  (彼は苦痛のあまり顔をゆがめた)
(6) Why are you so tired?
  (どうしてそんなに疲れてるの)
(7) She was completely exhausted.
  (彼女は消耗しきっていた)


■〈不可抗力レベル8〉の受動表現

典型例:I was disappointed at his answer.
意味:私は彼の返事を聞いてがっかりさせられた。
   →私は彼の返事を聞いてがっかりした。

 〈不可抗力レベル1〉で取り上げた感情の表し方のマイナス・バージョンがこれ。日本語の「がっかりする」は、英語では「がっかりさせられる」と、受け身で表す。なぜかと言うと、「がっかりする」というのは、何の原因もなく勝手にがっかりするわけではなく、何か原因があって「がっかりさせられる」からだ。原因がある以上、がっかりするのは仕方ないことなのだ。「不可抗力レベル」が一段階上がっている。同様に、「失望する」「不満を感じる」なども、受け身で表す。

(1) I was disappointed with the movie.
  (私はその映画に失望した)
(2) All of the family was upset at the news.
  (その知らせに家族みんなが動揺した)
(3) I was confused by her question.
  (私は彼女の質問に混乱した)
(4) I am not satisfied with his work.
  (私は彼の仕事に不満だ)
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(5) I was surprised at his remarks.
  (私は彼の言葉にあきれた)
(6) He was ashamed of his mistakes.
  (彼は自分の間違いを恥じた)
(7) My pride was hurt by his words.
  (彼の言葉で私の自尊心が傷ついた)
(8) I was offended by her remarks.
  (私は彼女の言葉が癪にさわった)