作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

やさしい英語の本を20冊読む! (ディスカヴァー本より抜粋)

やさしい英語の本を20冊読む(英語とイメージが直結する読書の楽しみを味わう)


 急がばまわれではないですが、たとえばTOEIC TESTで満点を取るような実力をつけるのに、やさしい英語の本を山ほど読むことを勧めている先生がいます。

「山ほど」というのは、具体的には自分の身長ほど、だそうです。たとえば厚さ1センチの本なら、160冊ほどで身長に近くなります。難しい本でこれを達成するのは至難の業ですが、やさしい本なら可能かもしれません。

 つまり、同じ1時間でも、難しい本を苦労して1ページ読む間に、優しい本なら20ページ読むことができるかもしれない。そんなふうにページを重ねていけば、身長ほど読むことは夢ではなくなります。

 では、どんな本が自分にとってやさしい本なのか。

 ある先生は、1ページに知らない単語が5つくらいしか出てこないものが多読に適している、と言います。

 私は、あるとき集中的に、いわゆるgraded readers(段階別のやさしい読み物シリーズ)を読み込んだ時期があります。そのときに、やさしい本を読む喜びを知りました。その喜びは、英語の文字を日本語に訳しながら読むのではなく、英語がそのまま絵になって自分の頭の中でアニメのように動き出す楽しさなのでした。

 たとえば、こんな書き出しはどうでしょう。

 It's a cold night. Come in and sit down.

 Don't be afraid. That noise is only the wind in the trees. Please listen to my story.

 It started on a dark, dark night in Seaburgh. Do you know Seaburgh? It's a small English town near the sea. There's a train station near it, and there are some houses and shops. There's one small hotel. (The Crown, Penguin Readers)

 さあ、この海辺のホテルで、いったい何が起こるのでしょう。あなたはこの英文を、いちいち日本語に訳したりせず、英語のままに理解し、すでに頭の中で画像が動き出したのではないでしょうか。

 このように、英語を読んでいることすら忘れ、すっと内容に入っていける物語をどんどん読んでみましょう。知らぬ間に、自分の身長を越えるほどの本を読んでいるかもしれません。


『今からでも英語ができる人になる英語学習法100選』ディスカヴァー・トウェンティワン p96~97